157mm×147mm 高15mm
前回の練り上げ四角皿『クジラ』と雰囲気が似ています。形状の違いは、四角皿より二回り大きいこと、皿の縁がはっきり立ち上がっていること、など。10年くらい前に発表した、日本陶芸展入選作の四方皿6枚組に似たかたち大きさです。あれはほぼ正方形でしたが、今回はタテヨコの長さが1cm違っています。
『クジラ』と見比べると、黒い部分の面積が増えました。ハラダさんの練上げ手は、色なのか柄なのか、昭和30〜40年代の喫茶店を連想させるうつわが多いのですが、この四方皿もその雰囲気が濃厚です。これも以前に一度作ったきりですが、デミタスカップソーサー『ショコラ』と揃えたら、とてもいい感じだと思います。
ハラダさんは、かなり多くのものが一度しか作らない『限定モデル』なので、用のうつわというよりその一個一個がオリジナル、ともいえるのですが、醸し出す雰囲気が後々の作品によみがえることがあるので、継承されたイメージを新作から発見するのも楽しみのひとつ、と言えるのではないでしょうか。