口径82mm 高68mm
山下清の貼り絵に由来した題名だそうです。菊の貼り絵もインターネットの画像検索ですぐ見つかると思います。高密度の菊が咲き乱れた、中々ゴージャスな一枚です。山下清を『日本のゴッホ』に例えることがありますが、この菊の表現はかなりゴッホ度が高いと思います(ヒマワリもキク科植物だし)。
山下清のもっとも有名な貼り絵作品『長岡の花火』は、放射状の細い色紙で夜空に散る花火を表現しています。儚げで消えそうな、その反面ピリッとした緊張感はまさに花火の美しさ、貼り絵だから出せた味わいと申せましょう。山下清は放浪している間はスケッチを描かず、帰ってくると記憶だけで貼り絵を作っていた、といいますが、記憶の濃縮が脳内で起きているんじゃないかと思います。
カップの内側にも菊の花が見えて、練り上げならではの楽しみです。