ハラダマホ 練り上げ中皿『撮ります撮ります』B

直径130mm 高30mm
このカメラには歴としたモデルがあります。ハラダさんが1970年代の『太陽』を見ていたら、そこにカッコいい広告が出ていたそうです。興味のない人に「カメラなんてみんな同じでしょ!?」と言われそうですが、露出計を内蔵した巨大なペンタプリズムとその横の円筒(フィルム感度計)が個性的で、質実剛健を愛するカメラファンに大人気のモデルでした。デフォルメに見えて、ハラダさんは意外とリアリズムで作っていたのです。レンズの中の年輪みたいな模様は内部反射したレンズ硝子の影です。ボディの下の丸はセルフタイマー、その上はレンズ着脱ボタンかな?
1970年代は毎年二月中旬に日本橋高島屋でカメラショーが開催されて、そこで新発売モデルをさわったりカタログを貰うのが楽しみでした。プロ御用達で断然の一番人気ニコンに対抗してスマートで洒落ているキヤノンが台頭してくる、業界がもっとも熱気を孕んだ十年でした。今思うとこの頃が機械式の、電子回路を入れないカメラの最盛期だった気がします。歯車とバネを詰め込んだ重厚な鋼鉄の塊でした。その十年後1980年に入ると、電子制御で樹脂製ボディーのカメラが当たり前になります。ハラダさんがモチーフに選んだモデルも後継機は電子部品を大量に組み込んだものに変わります。70年代の太陽を見たハラダさんが「これカッコいいわ……」とニコンF2フォトミックに惚れ込んだのも分かる気がします。
販売価格 13,200円(税1,200円)

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関口幸治

店長の関口です。 Web Shop草堂は浜野まゆみ(磁器)、ハラダマホ(練り上げ)、イシバシミキコ(絵ハガキ、手ぬぐい)、石畑哲雄(漆器)、シマムラヒカリ(象嵌)など個性的で魅力ある作品を紹介しています。どうぞ、ご覧ください!