直径190mm 高32mm
「作品名は、納品書を書くときにその場で思いつくのが大部分」というハラダさんですが、図柄が具象的な場合は別のようです。茫洋とした男の横顔は、いかにも風来坊を彷彿とさせます。しかし白黒の同心円模様、いわゆる蛇の目ですが、これはすごいね!ほぼ100%で誰もが目と認識する優れたデザイン(?)です。
この練り上げ皿も白黒の円が手がかりで顔に見えるわけですが、いろいろな見方(見え方)があるもので、題名を見ているのかいないのか「ウサギだ魚だ虫だ」と様々な意見を頂戴しました。それでも解答がぜんぶ生物なのは『目』のおかげです。
『風来坊』と聞いて1970年代のミュージック・シーンに詳しい方なら「はは〜ん」と思い当たることでしょう。ハラダさんが敬愛するフォークロックバンド『はっぴいえんど』の楽曲名でもあります。
作品の解説も少々、無彩色の縞模様がメインになっているのは、色彩ゆたかなものが多いハラダさんの作品の中では異色です。背景が『タイル』なのも珍しいと思います。画面右側の魚の尾びれのような図柄は「ため息みたいな、もやっとしたもの」というのが作者の説明でした。