口径63mm 高57mm
大きさこそ違いますが、大鉢の『かしまし』を思い出させるパターンです。もっとも『かしまし』には目が三つあって、それがプリミティヴな不気味さというか呪術的な雰囲気を醸し出していたけど。『かしまし』はハラダマホの作品中、指折りの名作怪作です。それを例えに出すくらいだから(?)、『竹』も小品ながら中々の出来です。カップの『茅』にも似ています。
幾何学模様が複雑に入り組んだ構成で、この小さいうつわの中にハラダマホの練り上げの特徴が盛り込まれています。緑色が入っているせいか、織部にも共通するイメージです。織部の茶碗にも縞模様や市松柄が絵付けされているのがあります。
小さなうつわですが、とてもいい出来のぐい呑みです。