長辺110mm 短辺105mm 高27mm
すっきりした焼き上がりで、呉須は明るいコバルトブルーに発色して表面の釉薬もきれいに溶けています。鉄紺色に呉須が発色して、表面が灰味がかったBとはかなり対照的です。同一のアイテムで上がりが別れた場合、おとなしいほう、というか、万人受けしそうなノーマルなタイプをA、癖があってちょっと変わっているのをBに振り分けています。前回の三寸皿や八寸皿はAとBでほとんど違いがなかったのですが、今回のAB分けはかなり明瞭です。
とは言うものの、おとなしめなAだって電気窯で焼成した以前の桃皿に比べたら、うつわの雰囲気がぜんぜん違います。外見だけでなく、さわった感じや重さも違います。薪窯で焚くと若干軽くなるようです。それとガラス質の釉薬がツルツルではなく、もう少し柔らかなしっとりした質感になります。薪窯では熱が土や釉薬を熔かしているだけでなく、ガスになったさまざまな成分がうつわの内外を出入りしているのではないでしょうか?薪でもガスでも電気でも、磁器の焼成なら大して変わりがない……と思いがちですが、実はそうではない。ということをこの桃皿で体感してください!