ハラダマホ 練り上げ筒カップ『さざなみ』3

口径63mm(底の径49mm) 高87mm
1と2で『さざなみ』とハラダさんのことをずいぶん書いたので、ネタがなくなりました。別の『さざなみ』の話でいいですか?『さざなみ』といったら、巌谷小波(いわや・さざなみ)です。
巌谷小波は明治時代の小説家、随筆家で、多くの昔話を編纂したことで知られています。われわれが読んで聞いて知っている昔話は、そのほとんどが小波先生のリライトによるものです。まあ最近は、「昔話、実はこんなストーリーだった!」的な切り口で、道徳的教訓的に書き直した小波の仕事を揶揄するモノシリ先生監修のTV番組とかやってますが、どんな形であれ小波が残したから、後の時代でああだのこうだのと言えることを忘れてはならない。と思います。
巌谷小波は若い頃、付き合っていた恋人を金満家に取られてしまいます。「ダイヤモンドに目がくらみ……」というやつです。その話を親分(先生、師匠というより親分の貫禄)の尾崎紅葉に涙ながらに訴えます。紅葉は小波の失恋を小説に仕立て『金色夜叉』として発表します。小説では、主人公の貫一は高利貸しになりますが、小波は育ちのいい坊ちゃんなので童話作家になりました。
巌谷小波は余技に絵を描きましたが、素人離れした上手さでした。馬の絵の掛け軸を拝見したことがありましたが、トモ(後ろ脚)の張りが見事で、いい馬っぷりでした。
販売価格 6,050円(税550円)

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関口幸治

店長の関口です。 Web Shop草堂は浜野まゆみ(磁器)、ハラダマホ(練り上げ)、イシバシミキコ(絵ハガキ、手ぬぐい)、石畑哲雄(漆器)、シマムラヒカリ(象嵌)など個性的で魅力ある作品を紹介しています。どうぞ、ご覧ください!