長辺196mm 短辺102mm 高30mm
わずかに青みがかった白磁の長方皿です。各部の作り込み、特にピシッとした高台の仕上げに、入念な仕事ぶりがうかがえます。『口紅』とは、鉄釉でうつわの縁取りをすることです。使用した鉄釉は、作者自身が作りました。有田の泉山採石場付近で鉄分を多く含む石を採取し、すり潰して水で希釈すると鉄釉に使えるそうです。凝り性な浜野さんらしい工夫といえます。加飾はこの『口紅』だけのシンプルな長方皿ですが、糸切り成形の美しさ面白さがかえって前面に出て、これも浜野まゆみの典型的な作例でしょう。薪窯で焼成しました。