口径77mm 高75mm
「今年は午年、とうことでウマに関係した何かをモチーフに作ってみようと思いました」作者の言葉です。先日、電話で聞きました。モチーフに選ばれたのは馬蹄(ウマの履く蹄鉄) horse shoe でした。この練り上げカップでいちばん目立つのは白黒の縞柄ですが、それはハラダさんの目眩まし、というか馬蹄はもっと地味な色彩で配置されています。一度馬蹄に気がつくと「なるほどメインテーマは蹄鉄だな……」という仕掛けを考えたのでしょうか。
西洋で馬蹄が幸運のお守りになっているのは『落馬した時に人を踏まない』ウマの習性から生まれた信心で、そうなら幸運というより厄除けのニュアンスに近いようです。ウマは視度350°あるそうですが、唯一見えない真後ろに不安や恐怖を感じるとそれを蹴ろうとします。気性の荒いウマによく見られます。競馬レースで尻尾の付け根に赤いリボンが結んである出走馬は『蹴り癖あり』で、スタートの枠入りの作業時に係員はいっそう注意しないといけません。今度競馬を見るとき尻尾の赤い布に注意してみてください。
ウマの四肢はそれぞれ中指一本で接地する特殊な進化を遂げました(言葉どおり『爪先立って』いるのです)。その爪の形状や性質は様々で、平らたかったり丸かったり肉厚だったり薄かったり丈夫だったり脆かったり、はまさに親譲りです。ウマだけじゃないんですヒトも爪の形や質が親に似るんです。こんな細かいところが似るんだ……、この齢になっても爪を切るたびにそう思います。