口径90mm 高75mm
境内の大きなトチの木で地元の人々に崇敬されている神社が、ハラダさんの家の近所にあるそうです。カップの題名は『トチの実』ですが、模様や色はトチの葉を連想させます。※個人の感想です。
トチの実は縄文時代から摂食されている身近な食材で、ロングセラーの絵本『モチモチの木』はトチの木がモチーフ、物語の中で『ほっぺたが落ちるほど美味しい』と言われている餅はトチ餅です。トチの実を食用にするには丁寧なシブ抜きが必要ですが、その手間が疎まれて最近はあまり食べられないとか。といってもそれは高々この数十年のことで、それ以前の数千年(数万年かも)恩恵に与っていたことは間違いなく、秋に収穫されるありがたい食材としてトチの実はながいあいだ、山間部に住む人々に愛されてきました。
トチ材で作った蕎麦の捏ね鉢は、最高級といわれています。幹の直径が2メートル超の巨木に育つので、天板が一枚板のテーブルに作られることも多く、きれいな杢目と相まって珍重されています。素朴で豊かな、森の恵みを象徴するような木です。