直径240mm 高70mm
『バードコード Bird Chord』はバーコード(商品の読み取り記号)に掛けたシャレです。もっとも今やバーコード自体、QRコードに移行していますが。
モチーフになっている鳥の群れは、オランダの版画家、MCエッシャーの『昼と夜』を思い起こさせます。図柄と背景が入り交じって、響き合う効果が生まれています。
カクカクした鳥の図形は、織り模様の『千鳥格子』をも連想させます。ツイードの本場、英国では『ハウンドトゥース hound tooth』猟犬の歯で呼ばれている模様です。ハラダさんの練り上げ模様は織り物の柄と通底していると以前から思っていました。手間のかかった技法から生まれる工芸品の共通点でしょうか。
初見のときに1960~70年代に活躍したイラストレーター、真鍋博を連想しました。色もそうですが、模様や線の感じがレトロモダンな真鍋博の世界を思い出させます。星新一のショートショートに添えられるイラストは和田誠が有名ですが、それ以前は真鍋博だったと思います。1960~70年代のSF小説界と真鍋博とイラストは趣味がよく合っていました。独特の世界観を醸し出していたと思います。