口径90mm 高43mm
※はじめにお断りします。今回の百合形小向付は見込みに降りもの(窯焚きで降る灰などの落下物)が五個全部にあります。ご購入検討の際にはこの点を考慮くださるようお願い申し上げます。※
あいかわらず凄いものを作るなあ……、と荷を開けた途端にビックリですよ。こんな形状の、こんな薄い素地のうつわを磁土で成形して薪窯で焼成するなんて、困難に困難を掛け合わせた超エキセントリックな仕事ですもん。。。しかしそうして出来た作品はおとなしやかで、さわかな表情をしています。唯一、その名残りは最初にお断りした『降りもの』くらいかな。以前の作品紹介でも触れましたが、厚さ3ミリ程度の磁土で成形して、その後に削って1ミリくらいに仕上げて施釉、焼成します。なぜそこまで薄くするか?というとお手本の古伊万里がそういう出来だから。だそうです。花弁に筋がありますが、ヒビや亀裂ではありません。成形の過程で出たシワをあえて消さずに仕上げました。窯焚きでは焼成室内の温度が均一に上がるよう工夫を重ねた結果、うつわの歪みが防げるようになった、とのことです。