315mm×140mm 高38mm
黒いうねうねした線はフェンスです。校庭やテニスコートの境界に張ってある、ビニールでコーティングされた鉄線です。フェンスの向こうの四角形は庭に咲く花の数々、だそうです。花は豪華なイメージの、バラとかボタンとかツバキとか。ということは、フェンスに仕切られた園の外にいるわけですね、われわれは。フェンス越しに眺める『園』は立ち入れないと思うと、よけいに憧れを呼びます。隣の芝生は青く見えるという心理です。この深葉皿は具象と抽象が混ざり合った不思議な世界です。
深葉皿をウェブショップで紹介するのは初めてです。ほとんど平らな葉皿に比べて深葉皿は縁が立ち上がっており、カレーやシチューなどにも使えます。尾頭付きの魚を盛り付けたら、魚捕りの網の上に乗っかっているように見えるでしょう。ちなみに、この網模様は有田焼の伝統的な染付柄であり(大皿でよく見ます)、新人絵付け職人に与えられる最初の課題でもあります。この模様を均一に描くことで運筆のリズムを習得するそうです。