口径83mm 高52m
今回、登り窯の効果がもっとも出たのがこのBのそば猪口二客です。腰の辺りが淡く、しかしはっきりピンクに発色しています。ガスや電気ではこういう上がりはまず期待できません。他のそば猪口三客も若干発色していますが、この二つほど明確ではありません。
薪窯=オールマイティーとは言いませんが、薪窯ならではの上りを見ると陶磁器をやきものとはよく言ったものだ、と思います。薪窯で焼成した浜野さんの磁器で鉄粉や降りものは比較的多く見ますが、器肌がこれほど色づくのは珍しい、それに狙っても目論見どおりにいかない。試行錯誤を繰り返して徐々に精度を上げていくようです。他の三客にもわずか色の変化が見られますが、同じ窯の中でも数センチ場所がズレるだけでこんなに変わってしまうんですね。次の登り窯は四月中旬に予定しているそうです。