口径100mm 高37mm
ハラダさんの作品には珍しい、ハイキートーンの小鉢二客組です。この二つが微妙な色違いになっているのが分かりますか?厳密に言うと、色違いではありません。白、黄色、ピンク、ブルー、グリーンと使用している色は共通です。二つで色の比率を若干変えているので、片方はピンク(っぽく)、もう一方はブルー(っぽく)と、ほとんど『まちがい探し』のレベルですが二つ並べると違いが分かるという、あるかないかの差です。しかし当然ながら、この二つは別個に積まれた素地から成形されたもので、外見は似ているけれどまったくの別種、とも言えるわけです。テントウムシとテントウムシダマシみたいな。どちらがテントウムシダマシか?ということはこの際置いといて。
練り上げの発色の濃淡は、白い陶土に練り込む顔料(粉末状の金属物資)の量で調整します。この小鉢のように淡い色調のものは、素焼きの段階ではほとんど発色していません。本焼成後に窯出しするまで作者にも分からないそうです。おまけに少量でも濃く発色する、逆に多く入れても色の薄い、など顔料の性質はさまざまで、事前に試験をしてデータを取るものの、実作でどう上がるか?はその度ちがいます。
アイスクリームやコンポートなどのうつわに好適ですが、納豆の掻き混ぜ鉢にとても使いやすい小鉢です。