140×140mm 高22mm
縞模様に積んだ色粘土を直角二等辺三角形に切断して、ちがう素地と組み合わせるとこの柄ができます。『枡』はひと目で成り立ちが分かりますが、そのほかのパターン『サザナミ』『ダイヤ』『くじら』なども同じ構成で、ユニットの大小や色数の多い少ないで異なった模様になります。
1980年代に活躍したアメリカの抽象画家、ジャスパー・ジョーンズを連想させるパターンです。もっともジョーンズの実物はとても大きく、射撃の的を思わせる赤と黄色の同心円は物凄くパワフルで、見る者に強烈な印象を植え付けます。それと印刷物では薄れてしまう微妙な色感と質感が、なんといっても違う。記号のような絵柄でも(であってこそ、かな?)画家の技量が出るものだ、と思いました。今から40年くらい前に渋谷西武美術館で見ました。池袋だったか?急に迷いはじめましたが。昔の記憶ははっきりしたところと曖昧なところがデコボコに浮かんできます。
ハラダさんのこの四角皿も、実物を手に取ると印刷物やモニターの画像とまったく違う感慨が湧くと思います。それが手仕事のいいところです。