口径125mm 高23mm
くちなしという名の由来で『果実がはじけて種子が露出することがない。それで口無し』という説を聞きますが、はじけて種子が露出する『くちあり』の実はザクロやアケビなどが思い浮かぶくらいで、逆に少数派ではないでしょうか?リンゴもカキもブドウもモモもはじけない、くちなしだけがクチナシでなかった。なので、この命名説はどうもおかしいと思います。いま、思いついてネットで検索してみると(おそい!)、先述の説のほかに『果実の先端に残った萼(ガク)が鳥のくちばしに似ているので口梨(梨は実の総称)』という説も多くのサイトに書かれています。こちらのほうが説得力がありますが、世間的には(?)口が開かない説の方が支持されているようです。
僕が見聞きした中では『ヘビ(くちなわ)が好んで実を(なし)食べたから』くちなわ+なし=くちなわなし。それが詰まってくちなし、という説が面白くて好きです。ヘビが顎を外してくちなしの実を呑み込んでいる様子が目に浮かびますね!まあ命名の由来は、そのほとんどが外見的特徴、いわゆる見た目で付いているので『くちなわなし』説は圧倒的に不利ですが。
Strange Fruits のビリー・ホリディが髪に飾っていたのが、くちなしの花でした。彼女のねっとりした声質と、濃密で量感のあるくちなしの香りのイメージが重なります。