口径208mm 高47mm
先日、浜野さんからのメールに「梅の平鉢は重いです!重いって書いてください」(原文ママ)とありました。届いた宅急便の荷明けをすると、品物の上の用箋に「平鉢は重いです」と念を押すようにありました。実際持ってみたら予備知識があるのに、重い……。「重い重いって言うなっ!!」とお叱りを受けそうですが、作者に言われておりますので。
「古い古染付けを見せて頂いたのですが、厚さを真似たらズシッ!としてしまいました」というのが超過重量(?)の理由だそうです。素地を薄く作る浜野まゆみには珍しい作例です。古作のおおらかな厚みが魅力的に見えたのでしょう。高台の作りがぽってりして、いつものキリッとした味とは異なり、まあこういう雰囲気を出そうとしたのだと思います(ちなみに見せていただいた骨董は、梅の花のかたちではなかった、ということです)。高台といえば、成形焼成で生じたヒビや縮れが見られます。ここはあまり気にならなかったみたいです。
平鉢の見込みには紗綾形や青海波などの祥瑞柄が細かく描き込んであります。うつわの外縁にもさまざまな紋様があって、目を愉しませます。呉須の発色が黒っぽくて渋く、釉薬が厚掛けです(祥瑞模様がやや不鮮明なのはその為です)。ここにもぽってりな味が出ています。
ですが、最初の注意を忘れないで!!「うつわの重いのはどうも……」という方は止めておいてください。握力に自信のある方限定でお願いします。浜野さん、これでいいですか?(ちょっと違うな、と言われそう……)。