口径218mm 高78mm
幾何学模様の多いハラダマホの練り上げには珍しい、具象的な模様のみかんの大鉢です。こうして見ると、パスタ皿『干し柿』と要素が似通っています。かなり以前に制作された作品ですが、作品サンプルとしてハラダさんが保管していたものを今回の企画の為に提供してもらいました。うつわの裏に彫り込んだMのサインを懐かしく思います。サラダや果物の盛り鉢に、サングリアのボウルにも似合います。
今は栽培技術の進歩で、果物や野菜の旬が希薄になりました。7月のうちから早生のみかんが出回ります。昔はみかんが甘くなるのは寒くなってから、と決まっていましたが、昨今はハナっからじゅうぶん甘いので文句の言いようがない。まあいいことじゃないか。
『千両みかん』で番頭さんが最後に辿り着く果物問屋、万惣は今も神田須田町にあって、フルーツパーラーとして営業しています。落語こぼれ話でした。