口径75mm 高48mm
薄手でキリッとした、張りのあるかたちの煎茶碗です。これの元となっているのは、一年以上前に紹介した百合形の小向付です。あの小向を作っているときに、浜野さんのあたまには煎茶碗のことが思い浮かんでいたのでしょう。煎茶碗は今回初めて作ったそうですが、とてもバランスがよく完成度の高さが見られます。手に取ると、口にすっと持っていきたくなります。
開いた器形ですが、面取りがしてあるので手に納まりやすく出来ています。面取りの線がやわらかくカーブしており、花のつぼみのようです。シャープな造形の中に緩やかな曲線を入れることで、奥行きを感じるうつわになっています。
こういう小振りな茶碗は中国茶の茶器によく見られます。白磁なのでお茶の色が分かりやすく、玉露や上煎茶を喫するのにも向いています。繊細な飲み口をしています。
浜野さんの白磁は、無機質な白さではなく温かみと変化のある白なので、見飽きることがありません。
ぐい呑みや小向付にもお使いいただけます。