長辺163mm 短辺108mm 高35mm
染付分銅皿二枚はどちらも絵付けにメリハリが効いて、呉須の発色が明瞭なコバルトブルーですっきりした焼き上がりです。二枚で組にしたい気持ちもあるけれど(まだ組ませたがってる……)、単品販売にしました。染付と青磁を一枚づつ、というのも中々いいマッチングです。
古伊万里でウサギと波が組み合わさった絵柄をよく見かけます。なぜ波とウサギがコンビなのか?というと海が荒れて白波が跳ねる様子を『ウサギが跳ぶ』というところから来ているのではないか、と思います。この皿は月も描いてあるので『月にウサギ』でもありますが。ちなみに『ウサギが月に棲む』という伝承は日本のみならず中国や朝鮮半島、東南アジアに広く伝えられており、インドや中央アメリカにも似た話があるそうです。
それだけ人間に身近な動物、ということなのでしょうが、それにしてはウサギにちなんだ諺、言い回しってあまり聞かないですね。広辞苑で面白いのをひとつ見つけました。『兎死すれば狐これを悲しむ』。さあどういう意味でせう?……。答え:同類に不幸があれば、明日は我が身、と縁者がこれを悲しむこと。だそうです(キツネとウサギは同類で縁者?)。死ぬ前に食ってしまえばよかった、とキツネが嘆いたのかと思ったら違った。同じ意味で『狐死すれば兎これを悲しむ』ともいうそうです。これを喜ぶ、ではないのだ。ウサギも悲しんでる。どうしてキツネとウサギはそんなに仲よしなのか?何処の世界の話なのか?謎は残りますが……。