入江光人司 備前宝瓶『茶の実』

口径70mm 高58mm ※共箱共布付
通常の宝瓶より一回り小振りで、手の中に隠れるくらいのサイズです(掌中の珠!)。濃茶のお点前で使う茶入れも同様ですが、精巧で小さな道具を手の中で玩ぶのは、わが国独特のやきものの愉しみ方だと、つくづく思います。実用的なことを考えれば大きなサイズの方が便利だと思いますが、寸法を小さくすることで可愛さが増し、愛玩度がさらに上がっていることはたしかです。湯呑みにお茶を注ぎ終わっても、手から放すのが惜しいんじゃないでしょうか?
摘まみが茶の実、というのもシンプルでいいですね。複雑で尖った造形だったら、手の中で撫で回すのに多少の違和感が生まれます。仔猫の肉球みたいな(柔らかくないけど)、草木の芽生えのような、小さくてプリッと張った感触がいい感じです。
ふつう、入江光人司の宝瓶の桐箱は蓋が二方桟(にほうざん)ですが、この宝瓶の蓋は四方桟です。二方桟は下駄とも呼ばれ、蓋の裏に下駄の歯のように二本の細い板が並んでいます。四方桟は文字どおり四方に桟が廻っています。四方桟の方が手間がかかっている分、やや上等です。お茶碗や茶入れでも上手物は四方桟の箱が多いようです。
景色は薪の松の灰が溶けた『黄胡麻』、備前の土独特の発色をしている『紫蘇色』が見どころです。
茶の実は『茶飲み』に掛けたシャレでもあります。
販売価格 66,000円(税6,000円)

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関口幸治

店長の関口です。 Web Shop草堂は浜野まゆみ(磁器)、ハラダマホ(練り上げ)、イシバシミキコ(絵ハガキ、手ぬぐい)、石畑哲雄(漆器)、シマムラヒカリ(象嵌)など個性的で魅力ある作品を紹介しています。どうぞ、ご覧ください!