口径62mm 高68mm
うつわの表面に見える黒い点は、薪窯で燃やしたアカマツの灰が付着したもので、『降りもの』といいます。常識的?なことを言うと、一般には磁器は降りものを嫌って『サヤ』と呼ばれるケースに入れて焼成します。電気窯やガス窯は降りものが発生しないので、降りものがあるのは薪窯で焼いた証拠です。浜野さんの作品に現れる力強さというか野性というか、丁寧に成形されて絵付けもたいそう技巧的なのに脆弱なところがなく、むしろズドーンとした図太さを感じるのは、降りものだけでなく鉄粉(素地の中の鉄分が表面に出てホクロのように見える)や釉ムラを厭うどころか、積極的にそれらを表現として取り入れているからではないか、と思います。
お気づきかと思いますが、同じかたちの商品が複数ある場合、おとなしい?タイプをA、イレギュラーな要素が多いほうをBと紹介しています。今回はひと目でAとBが決まりました。どうぞお好みの方を。両方、というのもいいですね。