口径84mm 高64mm
ハラダマホの作品では『華』という名が付いていますが、この模様は絣(かすり)やキリムなど織物でよく見る柄です。フェアアイルやロピーなどのセーターだと『星』と呼ばれています。かんたんな構成だから、見る側の想像でいろいろな解釈が生まれるのでしょう。
裏まで模様が出る『練り上げ』が、絣のような織物と柄が似通う、というのは面白い符合です。絣は、先に糸を染め分けて機織りをします。色土をブロックごとに組み合わせて素地を作り、そのあとに成形する練り上げと素材は違っても、作業の工程で共通するものがあるように思います。そうすると、やきものの色絵は着物でいうと友禅、備前や信楽などの焼き締めは、素朴な肌合いが魅力の紬でしょうか。