口径156mm×115mm 高66mm(共箱 共布付)
沓茶碗は、ごく暑い時季につかうお茶碗です。内側に七曜が四つと草文二つ、外側に桧垣文が二か所、茶碗の外縁をドットが囲んでいます。丸田宗彦の絵付けはその繊細さが特長ですが、筆運びといい絵柄の配置といい、ひじょうに神経の行き届いたものが感じられます。
高台は沓茶碗の約束どおり、二重高台です。高台が大きくなると焼成したときに器の見込みが落ち窪むので、それを防ぐため内側にもう一つ高台を作ったのが二重高台の始まりですが、今は実用以上に景色としての役割が大きいようです。もちろん、この茶碗の見込みは落ち込んでいません。
うつわの口径が広いため、内側にまで炎が廻って釉薬の溶けた景色が見どころになっています。釉薬が厚く掛かった部分は、唐津独特の縮れを見せています。色味も複雑で、やや緑がかっているところ、イエローオーカーを混ぜたようなところ、紫がかったところ、と様々です。これからどう育っていくのか、楽しみです。
※画像を追加しました。 http://sodo2016.com/?pid=120441610 をご覧ください!