口径125mm 高23mm
ちょうど一年ぶりに浜梨皿のお目見えです!ややフライングですが、『WebShop草堂開店一周年記念』と銘を打ちたいくらい、自信を持ってお勧めできる作品です。
今回の五枚には浜野さんの趣向がありました。同じ窯焚きの中からなるべく焼き上がりの違った五枚を選び、グラデーションになるように組んだそうです。窯の焚き口付近は空気が入りやすいので酸化焼成気味になります(ベージュっぽい上がり)。奥に行くにつれて、いわゆる酸欠状態が起こり一酸化炭素が発生、青磁色に上がる還元焼成に変わります。※青磁色に上がるのは、釉薬に使用したイス灰(南九州に多く自生するイスノキという樹木の灰)に鉄が多く含まれていたから、ということです※ 浜野さんは五枚で窯の中の変化を表しました。と書くと、窯業実習のサンプルみたいで味気なくなってしまいますが、一枚一枚が個性的、そして何より出来がいいので、とても綺麗なハーモニーが生まれました。
ふつうは似た者同士でセットしますが、こういう組み方もなるほど奥行きが生まれて、これはこれでいいのでは、と思いました。隣り合ったものは似ていますが、端と端ははっきり違います。同じもの(似たもの)をそろえて五枚、でお探しの方にはお勧めできません。「多少、クセのあるくらいの方が面白い」方面を指向している方には、喜んでもらえる五枚組だと思います。