口径・長辺56mm短辺47mm 高56mm
葉形猪口が二つあるのでA、Bに分けましたが、とてもよく似ています。よくよく比べると、呉須の発色と鉄絵具の『口紅』の色が若干違います。Bの方が呉須の発色がより青く、鉄絵具の色が濃い。ということは還元焼成がより強くかかっている証拠です。Aは呉須の発色が黒っぽいせいか、武骨な感じがします。口紅の色の違いは、HPの画像でも違いが分かると思います。
いちばん上の画像で前を向いている方向が、うつわの正面です。形状が独特だからでしょうか、絵付けの桜が屏風絵のように見えます。浜野さんは好んでこの絵柄を描きますが、この葉形猪口では咲き始めの桜がひときわ華やかな様子です。お花見弁当の小付けに使ったら、宴席の格がグン!と上がります。
手に取ると、うつわの曲がり角に指の関節がいい感じで当たります。ほんとうは飲むための器でないのかもしれませんが、手取りがいいということは大きなメリットです。持ちやすい使いやすい道具が、結局はいちばん出番が多いものです。この酒器は、飲み手のもとで意外と(失礼!)活躍するかも。ぜひ、お手もとに。