直径230mm 高40mm
ハラダマホの練り上げ模様は幾何学的なものが多く、抽象絵画のような印象があります。しかし、その中からも具象表現(に近い?)パターンがときどき生まれます。草原のライオンを描いた『サバンナ』(カップ、豆皿)、上から覗いたときに花弁の模様が見える、カップの『ハス』などがそうです。
練り上げパスタ皿『干し柿』は、ハラダさんが最も好きな陶芸家、石黒宗磨の『彩瓷柿文壺』から想を得たものです。いま、作品の名称を確かめる為に図録を開きましたが、洒落ていて伸び伸びとした宗磨の作風に改めてホレボレ、しばらく図録に見入ってしまいました。柿の文様は宗磨自身も気に入っていたようで、同じ柄の大壺や平鉢を幾つか作っています。
このうつわの素地は約一年前に積み上げられました。ということは、完成までの間に熊本大地震と阿蘇山の噴火が起きたわけで、その意味でもモニュメンタル(?)な作品です。書いていて気がつきました、今年はハラダマホが作陶を始めて15周年でした。その記念作品、とも言えると思いますが、どうでしょう?